どこまでも散歩道~志治美世子ウェブサイト

ハシシタが文化を滅ぼす日。

|

「公開の場でなければ、補助金は凍結」

「弟子は師匠が育てるべき」

タレント弁護士あがりの大阪のハシシタ市長が、文楽協会に通達した。

私は怒りの余り、ネットのニュースで知った直後、「個人の勝手な思惑で、文楽を潰そうとする行為に、怒りを禁じ得ません」と桐竹勘十郎さんにメールを送った。

 

3人が一体となり人形を遣う文楽は、一度失われたら二度と戻らない文化であり技術であると共に、芸術である。

人間国宝の住太夫さんは、ハシシタとの通達から二日後、脳梗塞で倒れた。

「文楽の人間は、誰も贅沢などしていない。10年修行しても月収は10万円程度」

この現状に耐えながら、文化を支える志を保ち続けている文楽会。

松竹がバックにつき、テレビや映画で次々と次世代スターを作り出している歌舞伎界や、俳優としても出演機会のある狂言若手らと違い、文楽は文楽舞台以外の生きる術を持たない。

これを「自己責任」というのか。

 

大阪のタレント弁護士あがりの市長が、個人の思惑一つで日本の誇る世界遺産を潰そうとしている。 http://www.daily-eye-news.net/news_agFFyJrKJ2.html

 

以下、大阪市HPから送信したメールです。

 

東京在住の私は文楽ファンであり、私の周囲にも多数の文楽ファンがおります。
普段は東京の国立小劇場にて観劇いたしておりますが、大阪文楽劇場へも二度ほど足を運んでおります。

今回の大阪市長の発言に対し、なぜ市長が「プロデュース機能を持たない」と認めている文楽協会のみをターゲットにして、振興会の在り方を問題視しないのか理解に苦しみます。
文楽関係者は、文楽の保持と観客獲得に大変な努力をなさっています。
現場にはノータッチでありながら、天下りの既得権と権威だけに執着する振興会の在り方こそをまずは諮るべきではありませんか?

振興会にすべての権限を与え続け、文楽協会をやり玉に挙げることは、非常に下品な戦術ではないでしょうか。
しかもマスコミ馴れなさって、強引な論陣を張られることを得意となさっている市長に対し、文楽一筋に生きてこられたご高齢の方々が、複雑な慣例や経緯について簡潔に説明することが困難であろうことをご承知の上でなぶられるのは、いかがなものでしょうか。

文楽は大阪にあってこそのものです。
東京公演と比べたときに、その差は明らかです。

どうぞご批判のメスは、まず振興会に対して振るわれますよう、お願い申し上げます。